臨床成績

PROTECT Ⅷ(国際共同第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験)
試験概要
*1:
日本においては16週間の追加投与期間を含む52週間
*2:
4人の患者が最初の10週間の間に治験薬の投与を中止(副作用1例、同意撤回3例)
*3:
週1回群および5日ごと群において、許容範囲を超えた出血頻度の増加が起きた場合、試験を中止することが可能であった。また、オプションとして投与頻度を1回だけ変更をすることを可能としていた。
*4:
算術平均、標準偏差(SD)および変動係数(CV)、幾何平均、幾何SDおよびCV、最小値、中央値、最大値、評価例数

【主要評価項目】投与頻度別の推定年間出血率(ABR)

定期補充療法群(10~36週)における投与頻度別のABR中央値は、週1回群で3.85回/年、5日ごと群で1.93回/年、週2回(強制)群で1.93回/年、週2回(コントロール不良)群で4.11回/年、全体で2.09回/年でした。

*1:
週1回群および5日ごと群が割付上限に達したため無作為割付されず週2回投与を継続した症例

出血時補充療法群(0~36週)におけるABR中央値は、23.42回/年でした。

【主要評価項目】投与頻度別の出血しなかった患者の割合

定期補充療法群(10~36週)における投与頻度別の出血しなかった患者の割合は、週1回群で37.2%、5日ごと群で44.2%、週2回(強制)群で45.5%、週2回(コントロール不良)群で15.4%、全体で38.2%でした。

*1:
週1回群および5日ごと群が割付上限に達したため無作為割付されず週2回投与を継続した症例
週1回投与

【主要評価項目】推定年間出血率(ABR)、出血しなかった患者の割合
【副次評価項目】出血の種類別ABR

週1回群のABR中央値は3.85回/年、出血しなかった患者の割合は37.2%でした。

n=43
10~36週のデータ

週1回投与

【主要評価項目】推定年間出血率(ABR)、出血しなかった患者の割合

週1回投与を継続できた群のABR中央値は0.96回/年、出血しなかった患者の割合は50%でした。

10~36週のデータ

5日ごと投与

【主要評価項目】推定年間出血率(ABR)、出血しなかった患者の割合
【副次評価項目】出血の種類別ABR

5日ごと群のABR中央値は1.93回/年、出血しなかった患者の割合は44.2%でした。

n=43
10~36週のデータ

週2回投与

【主要評価項目】推定年間出血率(ABR)、出血しなかった患者の割合
【副次評価項目】出血の種類別ABR

週2回群のうち、導入期に破綻出血が2回以上と出血傾向が高いコントロール不良群のABR中央値は4.11回/年でした。導入期に破綻出血が1回以下であった週2回強制群のABR中央値は1.93回/年でした。

10~36週のデータ 破綻出血の定義:(自然発生で外傷を認めない)関節内または筋肉内出血

*1:
週2回(コントロール不良)群 n=13
*2:
週2回(強制)群  n=11(週1回群および5日ごと群が割付上限に達したため無作為割付されず週2回投与を継続した症例)
*3:
導入期(0~10週)ABR中央値は、17.40回/年(範囲:9.9-30.0)
*4:
導入期(0~10週)ABR中央値は、0回/年(範囲:0-10.4)

幾何平均値(%CV)

合成基質法
t1/2:消失半減期、AUC:投与0時間から無限大時間までのFⅧ活性-時間曲線下面積、CL:クリアランス

【試験13401: 試験方法】
18~65歳の治療歴のある重症血友病A患者(FⅧ活性:1%未満)14例(低用量群および高用量群:各7例)に、コージネイトFSを単回静脈内投与(低用量群では25 IU/kg、高用量群では50 IU/kg)、並びに3日以上の休薬期間後にジビイを静脈内投与[単回(初回)投与(低用量群では25 IU/kg、高用量群では60 IU/kg)、および単回投与7日後から8週間反復投与(低用量群では週2回25 IU/kg、高用量群では週1回60 IU/kg)]し、血漿中FⅧ活性の推移を検討した。血液検体は単回(初回)投与時および反復投与時の最終投与時における投与前並びに投与終了0.25、0.5、1、3、6、8、24、48、72、96~144、168時間後に採取し(コージネイトFSは投与後48時間まで)、合成基質法および凝固一段法にて測定した。1回あたり投与量が同じである低用量群のデータを紹介する。

(コージネイトFSの用法・用量:本剤を添付の溶解液全量で溶解し,緩徐に静脈内注射又は点滴注入する.なお,1分間に5mLを超える注射速度は避けること.用量は,通常,1回体重1kg当たり10~30国際単位を投与するが,症状に応じて適宜増減する.)

試験13401(海外第Ⅰ相臨床試験)[外国人データ]
PROTECT VIII

副作用

  • 安全性評価対象集団134例のうち、副作用(臨床検査値異常を含む)は12例(9.0%)(出血時補充療法群:1例、定期補充療法群:11例)に認められた。
  • 主な副作用は、頭痛2例(1.5%)であった。
  • 重篤な副作用は2例(1.5%)に認められた。[薬物過敏症、過量投与*1 各1例]
  • 投与中止に至った副作用は2例(1.5%)に認められた。[過敏症、薬物過敏症 各1例]
  • 死亡例は報告されなかった。

 

免疫原性

  • FⅧインヒビター:認められなかった。
  • 抗PEG-BDD-rFⅧ抗体*2 および抗PEG抗体:
    6例に抗PEG-BDD-rFⅧ抗体または抗PEG抗体の陽性反応が認められたが、いずれも試験終了時には陰性であった。
  • PEGの定量:PEGの蓄積を示す結果は得られていない。
  • 抗BHK/HCP 抗体*3:試験終了時点において5例で抗BHK/HCP抗体が陽性であった。
    • 4例は投与開始前の検体が陽性で、このうち3例は、投与終了時の抗BHK/HCP抗体の抗体価が、投与開始前と比べて低下していた。
    • 他の1例では、投与開始前は陰性で、試験終了時に陽性であった。抗BHK/HCP抗体の抗体価は非常に低く、また抗BHK/HCP抗体に関する有害事象は認められなかった。
*1:
過量投与に関連した症状は報告されていない
*2:
ジビイに対する抗体
*3:
ジビイ製造の際に使用するベビーハムスター腎細胞(BHK)または宿主細胞由来タンパク質(HCP)に対する抗体
1)
バイエル薬品社内資料[日本人を含む治療歴のある12歳以上の重症血友病A患者を対象とした国際共同第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験 (主試験)](承認時評価資料)
2)
バイエル薬品社内資料[治療歴のある重症血友病A患者を対象として薬物動態を検討した海外第Ⅰ相臨床試験](承認時評価資料)

※用法・用量

本剤を添付の溶解液全量で溶解し、緩徐に静脈内注射する。なお、1分間に2.5mLを超える注射速度は避けること。
通常、12歳以上の患者には、1回体重1kg当たり10~30国際単位を投与するが、患者の状態に応じて適宜増減する。
定期的に投与する場合、通常、12歳以上の患者には、体重1kg当たり30~40国際単位を週2回投与するが、患者の状態に応じて、体重1kg当たり45~60国際単位を5日に1回投与、又は体重1kg当たり60国際単位を週1回投与することもできる。

使用上の注意
2. 重要な基本的注意

(3)患者の血中に血液凝固第Ⅷ因子に対するインヒビターが発生するおそれがある。特に、血液凝固第Ⅷ因子製剤による補充療法開始後、投与回数が少ない時期(補充療法開始後の比較的早期)や短期間に集中して補充療法を受けた時期にインヒビターが発生しやすいことが知られている。本剤を投与しても予想した止血効果が得られない場合には、インヒビターの発生を疑い、回収率やインヒビターの検査を行うなど注意深く対応し、適切な処置を行うこと。

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