特徴
1.
ジビイは、分枝型ポリエチレングリコール(PEG)が部位特異的に結合した、Bドメイン欠失遺伝子組換えヒト血液凝固第Ⅷ因子(BDD-rFⅧ)製剤です。
2.
ジビイは、半減期延長型rFⅧ製剤です。定期補充療法として、12歳以上の患者には通常週2回投与、患者の状態に応じて5日に1回又は週1回投与が可能であり、7~12歳未満の患者には通常週2回投与が可能です。
3.
治療歴のある12~65歳の重症血友病A患者を対象とした国際共同第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験(試験13024:PROTECT Ⅷの主試験及び継続投与期間)1-4)において、週2回、5日ごと又は週1回の投与での定期補充療法により、出血抑制効果が認められました*1。
4.
治療歴のある12~65歳の重症血友病A患者を対象とした国際共同第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験(試験13024:PROTECT Ⅷの主試験)1)2)において、ジビイでの急性出血時の治療により、出血の90.6%が1回又は2回の投与で止血されました*1。
5.
治療歴のある12~65歳の重症血友病A患者を対象とした国際共同第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験(試験13024:PROTECT Ⅷの主試験及び継続投与期間)1-4)において、大手術及び小手術時の止血効果*2は、評価可能であった手術の80%以上で「非常に良好」又は「良好」と評価されました*1。
6.
治療歴のある小児重症血友病A患者を対象とした海外第Ⅲ相臨床試験(試験15912:PROTECT Kidsの主試験及び試験21824:Alfa-PROTECTの主試験)の7~12歳未満の患者データを用いた併合解析5)において、ジビイの週2回投与による定期補充療法により、主要評価項目である治療を要した出血の推定年間出血率(ABR)中央値(範囲)は0.0(0-10)でした*1。
7.
500、1000、2000、3000国際単位の規格があり、溶解液は2.5mLです。プレフィルドシリンジで溶解操作が簡便です。
8.
重大な副作用として、ショック、アナフィラキシー(頻度不明)があらわれることがあります。
主な副作用は、腹痛、そう痒感、疼痛、知覚異常、潮紅、発疹、息切れ、頭痛、浮動性めまい、不眠症、多形紅斑、そう痒症でした。
電子添文の副作用及び臨床成績の安全性の結果をご参照ください。
*1:
臨床試験には、承認用法及び用量と異なる投与量を使用したデータが含まれます。
*2:
手術の評価基準は、製品情報概要p.17 の「手術時止血管理評価の基準」を参照
1)
バイエル薬品社内資料[日本人を含む治療歴のある12歳以上の重症血友病A患者を対象とした国際共同第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験(PROTECT Ⅷ主試験)](承認時評価資料)
2)
Reding MT, et al.: J Thromb Haemost. 2017; 15(3): 411-419
COI:本試験はバイエルの資金により行われた。本論文の著者のうち5名はバイエルの社員である。著者にバイエルより講演料、コンサルタント料を受領している者が含まれる。
3)
バイエル薬品社内資料[日本人を含む治療歴のある12歳以上の重症血友病A患者を対象とした国際共同第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験(PROTECT Ⅷ継続投与期間)](承認時評価資料)
4)
Reding MT, et al.: Haemophilia. 2021; 27(3): e347-e356
COI:本試験はバイエルの資金により行われた。本論文の著者のうち2名はバイエルの社員である。著者にバイエルより講演料、コンサルタント料を受領している者が含まれる。
5)
バイエル薬品社内資料[治療歴のある小児重症血友病A患者を対象とした海外第Ⅲ相臨床試験の7~12歳未満の患者データを用いた併合解析](承認時評価資料)
6. 用法及び用量
本剤を添付の溶解液全量で溶解し、緩徐に静脈内注射する。なお、1分間に2.5mLを超える注射速度は避けること。
7歳以上の患者には、通常、1回体重1kg当たり10~30国際単位を投与するが、患者の状態に応じて適宜増減する。
定期的に投与する場合、12歳以上の患者には、通常、体重1kg当たり30~40国際単位を週2回投与するが、患者の状態に応じて、体重1kg当たり45~60国際単位を5日に1回投与、又は体重1kg当たり60国際単位を週1回投与することもできる。7歳以上12歳未満の小児には、通常、体重1kg当たり40~60国際単位を週2回投与する。